転勤族サウナ愛好家の小規模な生活

関西出身の熊本在住サウナ愛好家。大学進学でおんせん県、就職し彩の国→かごんま→くまモン県と津々浦々と渡り歩く。二児の父らしい。日々あったことをつらつらと書き連ねていきます。

僕のお風呂、サウナ遍歴

今でこそサウナ好きであるが、元々は僕はそうではなかった。ただ、お風呂は小さな頃から好きだった記憶がある。

 

赤ちゃんの時の記憶があるという人に会ったりもするが、僕の最古の記憶は3歳くらいの頃。当時住んでいたアパート(と言っても今風ではなく◯◯荘みたいな昭和的な感じだった)の玄関の前に両親が大きなタライを出し水を張り、2歳下の弟と戯れあったのがそれである。夏の暑い日だったため、日光で水が温まり、温くて気持ち良いなぁ…と思ったのは今でも記憶している。思えば、あのほぼお湯に近く温まった水から僕のお風呂好きは始まったかもしれない。

 

銭湯に初めて行ったのは阪神大震災の時。家が被災したため、営業している銭湯を親が探し、家族して入りに行ったのが初銭湯だった。行った銭湯の名前を全く覚えていないのが非常に残念だが…冬場だったため、湯上りでポカポカした感じが気持ち良く、帰りに買ったおでんの味は生涯忘れることはないだろう。

 

あまり銭湯や温泉に行く家庭ではなかったが、近所にあるクア武庫川という銭湯には偶に連れて行かれた。露天風呂の塩泉、バイブラバスなどが気持ち良く、風呂上りには親にソフトクリームを買って欲しい!とねだっていた。

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(クア武庫川https://onsen.nifty.com/nishinomiya-onsen/onsen006118/より)

 

クア武庫川にもサウナは付いているが、初めてサウナに入ったのはリゾ鳴尾浜という施設だ。阪神沿線の西宮市民には馴染み深い施設で年中プールが入れるし、温泉もある。共働き家庭だった僕は学童保育に入っていて、小学3年の夏休みの学童の遠足で行った所がリゾ鳴尾浜。プールを利用すると温泉も利用出来るため、プールで遊んだ後に友達とみんなでサウナに。今考えると小学生のみでサウナで遊ぶなんて煩いし、マナー違反も甚だしいと思うが、平日だったため誰もおらず、子供だけではしゃいだのを鮮明に覚えている。将来、自分がサウナにハマるなど一切思っていない少年時代だった。

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(リゾ鳴尾浜https://www.n-reso.jpより)

 

中学、高校時代は特に銭湯や温泉に行った記憶がない。とにかく部活動や遊びに明け暮れた日々だった。高校を卒業し進学した先は大分県別府市。ここで完全に温泉好きに染まってしまう。大学入学してすぐに出来た友達は別府市民であり、色々な温泉を教えてもらった。仲良くなったその日に連れて行かれたのは竹瓦温泉。古く歴史ある温泉で湯船は1つしか無いが、とにかく情緒溢れる。仲良くなったばかりで裸でコミュニケーションというのも別府市民の良さかもしれない。

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(竹瓦温泉。https://www.city.beppu.oita.jp/sisetu/shieionsen/detail4.htmlより)

次の日に連れて行かれたのは別府競輪温泉。別府競輪の中にある温泉で競輪開催日には無料で入れる。夜には競輪選手がゾロゾロと入ってきて、パンパンに膨れ上がった太腿の筋肉に驚愕した。学生で金も無いため、彼から教えてもらった競輪温泉はよく行った。

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(別府競輪温泉。http://beppu-keirin.net/pc/facility/keirinonsen.htmlより)

竹瓦温泉や競輪温泉で一気に温泉が好きになった僕は温泉でバイトすれば光熱費が浮くのでは?と考え、家から最寄りのスパ銭でバイトを始める。わくわく温泉かっぱの湯というスパ銭だ。サウナ、ミストサウナも付いているのでバイト上がりには温泉→サウナを楽しんだのだが、当時の僕は水風呂に入れなかったため、サウナ→水シャワー→外気浴という入り方をひたすらに繰り返した。家のユニットバスより大きなお風呂に入れたことは何より精神衛生を良く保てたと思うし、光熱費の大幅な節約に満足していた日々だった。

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(わくわく温泉かっぱの湯。http://www.beppu-kappanoyu.com/access.htmlより)

 

就職してからは埼玉で勤務することとなる。埼玉のスパ銭もちょくちょく行っていたが、バイトで無料で入浴していた僕は都会の料金の高さにイマイチ納得出来ず、徐々に頻度が減っていった(手取りが低かったため、支出を減らしたかったのもある)転職し、鹿児島へ勤務を言い渡された僕は家が決まるまで滞在していたホテルに貼ってあったポスターを見て温泉巡りを再開することになる。その内容は「鹿児島市は県庁所在地で1番温泉があります!」と湯の街を謳ったポスター。実際に巡ってみると色々な世代の人が利用しており、鹿児島は銭湯文化が馴染みある土地でポスターで謳われていることに嘘はないことを思い知る。別府ほど市民生活に温泉が浸透している場所は無いと思い込んでいた僕は自分の無知さ加減を恥じた。

 

社会人生活で20キロ増量してしまった僕は知り合いの薦めもありジムに入会する。家の近所にあったジムERG。お風呂もサウナも付いていたため、毎日ランニング→サウナを繰り返し20キロ以上の減量に成功し、運動やサウナで汗を流す気持ち良さに気付いてしまった。なお、この段階ではまだ水風呂には入れず、ひたすら水シャワーを浴びて身体を冷やしていた日々だった。

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(ジムERG。https://www.erg-sports.co.jpより)

 

初めて水風呂に入れたのは姶良市にある船津温泉。得意先の人に良い温泉があるから行こうよ!と誘われてホイホイと着いて行った。確かにトロトロの温泉で良かったのだが、何よりサウナが良かった。TVは無く窓から露天にある日本庭園が見える。こんな良い景色が見える良いサウナがあるんだ…と感動したのを鮮明に覚えている。サウナから上がり水シャワーで済まそうとしている僕を見た得意先の人が「男は黙って水風呂!」と無理矢理に僕を水風呂に沈めた。船津温泉の水風呂はそこまで水温が低くなく、まったり水だった記憶があるが、何より水風呂に入れた!とテンションが上がった。ととのう感じは無かったし、時間の都合で1セットだったが、水風呂を少し克服した思い出の日。サウナーとしての洗礼を受けた施設となった。

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(船津温泉。https://www.city.aira.lg.jp/kanko/kanko/shisetsu/funatsuonsen.htmlより)

 

その人から「ジムにいってるなら運動後に水風呂入ったら?運動したら入りやすいよ」と言われ、早速次の日に試してみると、あれ?めちゃくちゃ気持ちいい…何だこれ…と一瞬で水風呂肯定派に気持ちが変わる。今までこれを味わなかったのか…と後悔の念すら浮かんだ。船津温泉が洗礼を受けた場所であるなら、ERGは開眼した場所。これからも両施設には無事に何事もなく営業し続けて欲しい。僕のサウナ産湯として思い入れがあり過ぎるし、あの日の記憶をまた味わいたくて僕は色々なサウナに行っているのだから…