転勤族サウナ愛好家の小規模な生活

関西出身の熊本在住サウナ愛好家。大学進学でおんせん県、就職し彩の国→かごんま→くまモン県と津々浦々と渡り歩く。二児の父らしい。日々あったことをつらつらと書き連ねていきます。

渋さ溢れる雰囲気漂う源泉を利用したスチームサウナ!筌場温泉花手箱

熊本県人吉市相良藩が栄えた城下町であり、温泉地としても有名だ。情緒ある城下町、温泉街が観光地として人気だが、令和2年7月豪雨で被災したことは記憶に新しい。今回の記事で取り上げるのは残念ながら豪雨被害により休業になってしまった筌場温泉花手箱という施設だ。正直、休業中の施設を取り上げるのは非常に悩んだのだが、復興に向けて店主が色々と動かれているという情報が入ったため、ここに被災前に訪問した記憶を記していきたい。あくまでも被災前の館内の様子であるため、ご了承願いたいが、復興したら是非訪問して欲しくなる施設だ。

 

※豪雨被害によって被災された皆様へ心よりお見舞い申し上げます。また、亡くなられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

 

筌場温泉花手箱

住所…熊本県人吉市中神城本1044

電話…0966-24-6271

営業時間…8時〜22時
入浴料…大人 300円
    小学生 100円
    3歳以上 50円

ホームページ…https://peraichi.com/landing_pages/view/ukebaonsen

【注意!現在は休業中です。復興に向けて再開準備をしているとのことです】

 

f:id:DDDtenkinzoku:20201201190330j:image(外観は民家だが、暖簾で温泉だというアイデンティティが示されている)

 

筌場温泉は人吉市内の中心地から外れた場所にあり、周りは田んぼ。近くには球磨川が流れ、人吉浄水場の近くにある。木に覆われた民家っぽい見た目だからパッと見では気付かない外観であり、完全に農家のお家って感じである。現に訪問した時も本当にここでいいのか?と悩んだが、入口の「ゆ」の暖簾で間違いなく温泉であることがわかる。

 

暖簾を潜るとまさかの無人。料金箱に入浴料を入れるように注意書きが。監視カメラで撮影してますよ!という張り紙が田迎サウナ感がある。こういう渋い施設は熊本に多い気がするけど、気のせいか?入口の時点でもう既に好きになってしまう。脱衣所、浴場とも完全に公衆浴場といった趣きで、同じ人吉の幸福温泉よりディープな雰囲気。

 

飲用可能な52度の源泉掛け流しと書かれた注水口にはコップ。火傷注意!という一文も。絶えることなく湯船に注がれる源泉。どうやら掛け流しらしい。つかるとビックリ、結構な熱湯!43度以上は間違いなくあるだろうし、熱湯好きとして嬉しくなる。無色透明の単純泉だが、非常にトロミが強くツルッとする感じ。単純泉だが、弱アルカリ性だからなんだろう。別府の浜脇温泉に似ているが、よりスベスベ感が強い。要するに良い温泉ということ。

 

露天風呂は球磨川下りに使われていた木舟を湯船替わりに使用。こちらは内湯よりぬるめだから熱湯が苦手な人には良いだろうし、まず球磨川下りの木舟に入れる経験が貴重だ。


f:id:DDDtenkinzoku:20201201190325j:image(料金箱の張り紙など渋くて好き。こういう施設には唆られる)

 

サウナは14時半〜19時半までと張り紙が。入ると幸福温泉や山鹿のサンパレス松坂と同じく源泉を滝のように流してスチームを発生させているスチームサウナ。経年劣化でタイルなどはボロボロだけど、逆に渋くて風情がある。52度の設計みたいだが、源泉がそもそも温度が高いため、ちゃんと熱いスチームを保てるんだろう。しっかりと熱くなれるのが嬉しい。こうやって源泉を如何に有効に活用するか考えられているのは素直に感心する。誰もいなかったため、試しにタオルを回してみたらアチアチに。スチームサウナ好きは気に入ると思う。

 

水風呂は膝下くらいの浅めで3人ほどのスペース。蛇口からオーバーフローをガンガンに出来る。水温は20度くらいだが、マイルドな感じの水質が熱湯とスチームサウナで火照った身体全体に染み渡る。交互浴がとにかく捗る。

 

若干のアングラ感と渋さが漂う公衆浴場の雰囲気、熱湯と温泉スチーム…残念ながら豪雨被害に遭われたが、無事に復興し営業再開されるのを心から待ちたいし、その際には再訪したいと強く思う銘店だ。