西郷隆盛や大久保利通など数々の維新志士を生み出し、長渕剛の故郷である鹿児島市。県のシンボルである桜島や薩摩地鶏、黒豚などグルメを美味しい素晴らしい土地だ。鹿児島市は実は銭湯大国であり、銭湯の殆ど全てが天然温泉。そのため地元の人は銭湯に行くと言わず、温泉に行くと言い、銭湯が値上がりしたら県内メディアが一斉に報道するほど生活に根付いた土地だ。そんな鹿児島市にある一本桜温泉センター。鹿児島在住時代に何度もお世話になった施設であり、個人的に鹿児島最強、否、全国でも誇れるサウナ、水風呂を備えた銭湯だと思う。
電話…099-250-2615
営業時間…24時間営業
入浴料…大人 420円
ホームページ…https://www.kagoshima-onsen1010.net/sento-map/post-51.php
(市内の高台に位置する一本桜温泉センター。鹿児島のサッカーチームでえる鹿児島ユナイテッドと銭湯組合コラボのポスターも)
一本桜温泉は市内の高台にある。そのため車で行かないと少し不便だが、鹿児島の街並みを見下ろせるし、遠くには桜島が。夜には夜景が綺麗だし、春には周りの桜並木を堪能出来る。鹿児島市内では珍しく24時間営業であるのも嬉しいところだ。常にお客さんで賑わいを見せる活気がある銭湯。420円でサウナ込み24時間してたら賑わって当然か。
浴場は独特の硫黄の香りが満たされている。単純泉だろうが、温泉の質も高いから大好きだし、やや熱めの温度なのも嬉しい。ツルッとした肌触りの泉質だ。余談だが、鹿児島在住時代に台風が直撃し、この台風ならめちゃくちゃ風が入ってきて気持ち良いのでは⁉︎と思い立ち訪問するとあまりの強風で窓ガラスが割れて浴場に入ってきたのを思い出す(帰宅した後に妻から台風の日に何してるの!と怒られました…)
(家族湯やペット用シャワーもあり。https://www.kagoshima-onsen1010.net/sento-map/post-51.phpより転載)
以前はサウナ室のど真ん中に柱があったが撤去され、少しガタが来てた天井も床材も綺麗な新品に回収。サウナ室も雛壇3段で25名は入れるだろうか?銭湯とは思えないほどの広々感だ。80〜90度いかない温度だが、一本桜のサウナはセッティングが完璧である。バリバリとした圧が非常に伝わってくるのに、ヒリヒリした感じは一切ない。恐らく湿度が高いからだろう。体感は100度超え。ロウリュした後の感じがずっと続いているような感覚。
特にストーブ前の3段目は熱々。来る度に思うが、この不思議なセッティングは何なんだろうか?恐らく浴場の温泉からの蒸気が関係してそうだが、原理はわからない。全然キツくなく、ピリつきもなく、ウェット感もあり、本当に絶妙なバランス。また一本桜の特徴である独特のサウナの香り(恐らく温泉の蒸気が入ってきている)も昔のままであり、これだよ…これが一本桜だ…と感慨に浸る。この独特の香りは一本桜以外では体験したことがないから、いつ行っても一気に通ってた時代の記憶が呼び戻される。何が言いたいかと言うと、とても良いサウナってことだ。
(浴場は中で2段に分かれていて、下の方の浴場にはスチームサウナ、ドライサウナは上の方に設置。https://www.kagoshima-onsen1010.net/sento-map/post-51.phpより転載)
水風呂も腰までとしっかり深く、2つ設置されたライオンの口から止めどなく注がれる地下水。オーバーフローの量も十二分だ。人が1人すっぽり収まるスペースがあり、このスペースは下からも水が出てくるし、収まりが良いため大好きだ。20度程度でそこまで低くないのだが、常に水が注いでくるから羽衣が出来にくいため、しっかりと冷える。水質は神戸クアハウスを彷彿とさせると毎回思う。神戸クアハウスこそ至高の水風呂と断言する人もいるが、一本桜温泉に是非来て欲しい。まだまだ日本には素晴らしい水風呂があるのだから。丸みを帯びてマイルドな地下水が本当に体の奥まで染み渡る。
鹿児島在住時代に色々と回ったけど、やっぱりここが個人的に1番だなと毎回訪れる度に思う(思い出補正もあるけども)。鹿児島に来て一本桜に行かないと本当に損すると思うくらい良いサウナ。鹿児島の銭湯のレベルの高さを是非一本桜で味わって欲しい。