転勤族サウナ愛好家の小規模な生活

関西出身の熊本在住サウナ愛好家。大学進学でおんせん県、就職し彩の国→かごんま→くまモン県と津々浦々と渡り歩く。二児の父らしい。日々あったことをつらつらと書き連ねていきます。

JA直営だが侮るなかれ!天草市民の生活を潤し続けた銘店。本渡温泉センター

天草市の中心部である本渡地域。2006年の牛深市天草郡8町との合併前には、天草地方で最大の人口を擁する中心地であり、現在もその時代の色を濃く残す地だ(天草飛行場など交通の要があるのも本渡地域)。そんな本渡地域の住民に愛された本渡温泉センター。コロナ禍の影響により残念ながら2021年3月末をもって閉店してしまったが、温泉の質、サウナ、水風呂とも素晴らしい施設であった。

 

本渡温泉センター【閉店】

住所…熊本県天草市瀬戸町1-1

ホームページ…http://www.ja-hondoituwa.or.jp/onsen.php

 

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f:id:DDDtenkinzoku:20200807162123j:image(何処となく公民館っぽい雰囲気がする外観。本渡中心部から車で5〜10分ほどとアクセスも良かった)

 

本渡温泉センターはJAが運営する施設であり、敷地内にあるJAの横にある。館内にもJAのポスターがいっぱい貼ってあり、何というか公民館のような雰囲気が漂う。地方の農協って本当力持ってるよね〜とこういう場所を訪れる度に思わざるを得ない。

 

浴場はコミュニティセンター系のこじんまりした感じの作り。お湯と水風呂が1つずつ。温泉は期待してなかったのだが、かなり滑らかでトロトロ系のしっとりする泉質。中々驚きの質感だ。アルカリ性単純泉だから硫黄臭はきつくなく無色透明だが、しっかりと肌に染み渡る感覚の名湯。成分表によるとラジウムも含んでいるらしい。熱めの温度なのも嬉しい。温泉目当てでも裏切らない施設であった。


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f:id:DDDtenkinzoku:20200807162119j:image(館内も公民館風情の雰囲気が漂う。こういった地方のコミュニティスペース系の温浴施設は大好きだ)

 

サウナは10名程のスペースで雛壇2段。入口側の雛壇は1段目が狭くなっている作りで、ウレタン製サウナマットが使い放題。室内照明はほど暗く雰囲気が良い。壁材は煉瓦調でオリンピア製電気ストーブ。入った時は80度ほどだったが「熱っ!」と思うくらい反射熱が良好。恐らくは壁材のおかげだろう。電気ストーブだとマイルドな感じだが、全然そんなことなくバチっと来る圧がある熱だ。実際5分くらいで一気に95度くらいまで上がったため、温度の乱高下はあるだろうが、調子が良い時はバチっとくる強気なセッティングだったのだろう。

f:id:DDDtenkinzoku:20210715112032j:image(こじんまりとした浴場だが手入れは行き届いていた。九州旅ネットより転載。https://www.welcomekyushu.jp/event/?mode=detail&id=9999900036297&isSpot=1&isEvent=

 

水風呂は膝丈くらいの深さに4人ほどのスペース。常に新水が注がれオーバーフローもしっかりしている。チラー無しの掛け流しのため、20度程度だが、なんというか香りが良い水風呂。ゆっくりと羽衣が纏うのが感じられるし、サウナとの相性も良い。JAが運営してるから…と期待してなかったのだが、凄く良い施設でびっくりした。

 

言葉は悪いが、有象無象のこういった一般には知られていない施設がコロナ禍でドンドン閉店していくことに悲しみ、やるせなさを抱いてしまうのだが、閉店前に入ることが出来て本当に良かったと思う。今ある温浴施設もいつまでも営業出来るわけではないという事実を噛み締めながら利用していきたいものだと改めて思った次第だ。