転勤族サウナ愛好家の小規模な生活

関西出身の熊本在住サウナ愛好家。大学進学でおんせん県、就職し彩の国→かごんま→くまモン県と津々浦々と渡り歩く。二児の父らしい。日々あったことをつらつらと書き連ねていきます。

2021年によく聴いたアルバム

早いもんであと1ヶ月少ししたら2022年。色々な環境変化がある中で何だかんだ良い一年だったのかなぁと思うが、やはり生活に彩りを添えてくれたのはサウナや温泉、キャンプ。そして音楽である。今回は2021年に僕がよく聴いたアルバムを紹介していこうと思う。聴いたことのない作品、知らない作品であれば是非一度聴いてみて頂ければ幸いである。

 

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Medicine At Midnight / Foo Fighters

一曲目の『Making A Fire』ではこれまでのFoo Figtersには無かった重厚な女性コーラスがテイラー・ホーキンスのパワフルなドラミングを更に盛り立てる。デイブ・グロールのメロディアスなソングライティングだからこそ成立している絶妙なバランスは見事としか言いようがない。『Shame Shame』や『Chasing Birds』のような不思議な高揚感が漂いつつも肩肘張らずに聞ける心地良いメロディラインに『No Son Of Mine』のような迫力あるリフとデイブの歌声が響き渡る如何にもFoo Fightersらしい暑苦しい骨太なハードロックも陳腐な表現だがカッコいい以外の何物でもない。『Making A Fire』の中の「it's time to ignite I making a fire」という一節が堪らない。こういう作品を出してくれるからFoo Fightersは死ぬまで聞きたいとバンドだと思う。話が逸れるが、Nirvana時代のデイブがこうなるなんて誰が予想出来ただろうか?


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Father Of All... / Green Day

10代の頃に僕をパンクにハマらせたGreen Dayの最新作。正直なところ過去からのファンにとっては結構賛否両論だろうなぁという一枚。ストレートなパンクロック、メロコア特有の疾走感溢れる『Sugar Youth』のような曲もあるが、どことなくグラムロック感も漂う『Oh Yeah!』やオールドロックというべき『Stab You in the Heart』などなどビリー・ジョー・アームストロングのソングライティングの懐の深さが垣間見れる。これまでのGreen Dayとは少し趣きが違うように聴こえるため、「¡Uno!」「¡Dos!」「¡Tré!」の3部作にノラ・ジョーンズとのコラボの経験などを一気に混ぜ込んで一度原点回帰を図ったのかな?と思うような作品。ビリーがかつてインタビューで「全てのバンドは泥を被る経験が無いと大きくなれない」という発言をしていたことからも2020年代Green Dayの方向性を示す作品を作りたかったのかなと推測したくなるが、何だかんだでどんな作品でもGreen Dayはカッコいいのです。


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Lifeforms / Angels And Airwaves

元blink-182のトム・デロングのバンドの7年振り6作目となるスタジオアルバム。blinkファン以外はまだやってたの?なんて思うだろうが、独特の浮遊感ある妙にアンセミックでメロディアスなサウンドは流石といったところ。blink-182ミーツThe Cureといった感じの『Automatic』、如何にもトムらしいスペーシーなオルタナ・ロックを鳴らす『Rebel Girl』『Kiss & Tell』『Timebomb』など爽快感のあるアルバム。個人的には早くblinkに復帰してオリジナルメンバーでアルバム作ってくれよ…と言いたくなるが、サウンドメーカーとしてのトムの才能をこのバンドで味わうのも悪くないなぁと思うのです。

 

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The Knife / GOLDFINGER

スカコアの代表格である、GOLDFINGERの7作目。ツートーン、レゲエ、スカパンクといった彼ららしい陽気で爽やかな高揚感溢れるサウンドが兎に角カッコいい。彼らの曲を聞くたびに西海岸出身のバンドらしいサウンドだなぁと思うのだが、キャッチーでエネルギーに満ちたアップラフティングな音がギュッと詰まった名作。50歳超えたオッサンバンドがこれをやってることに脱帽。『Get What I Need』は彼ら史上屈指の名曲だと思う。


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ソルファ(2016年版) / Asian Kung-Fu Generation

2021年、バカみたいに聴いたアジカン。その中でも名作と名高いソルファ。世に「アジカン」の名が広まるきっかけとなった作品で高校時代に先輩が毎日聴いていた記憶が聴くたびにフラッシュバックする。後藤さんのシニカルかつ温かみのある歌詞の裏側に隠れた激しさが心地良いメロディラインを相まって絶妙な抑揚となっている作品。捨て曲無し!と文句なく言える名盤。オリジナル版も好きだが、個人的に2016年再録版の『Re:Re:』が好きなため2016年版を推したい。


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ホームタウン / Asian Kung-Fu Generation 

恐らくファンの中で彼らの最高傑作は前述のソルファであると言う人が多い思うが、こちらも文句なしの傑作。Weezerリヴァース・クオモブッチ・ウォーカーを迎え入れて製作されたため、和製Weezerとでもいったようなパワーポップ満々のサウンド。『荒野を歩け』『ボーイズ&ガールズ』『モータープール』なんかはモロWeezerやん!って言いたくなるが、良い感じに肩の力が抜けてシンプルなサウンドが兎に角心地良い。後藤さん自身が「10代だけに刺さりまくっちゃってたら、自分たちを疑わないといけない」と言うように、いつまでも『リライト』の時のようなアジカンを追い求めるのは違うんだなと思い知らされる快作。時代が時代なら100万枚近く売れててもおかしくないのになぁと聴く度に思う。『荒野を歩け』の一節、「雨樋するっと滑ってゆるい闇が光る」なんて如何にもゴッチらしい。


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Integrity Blues / Jimmy Eat World 

エモの帝王、Jimmy Eat Worldの9作目スタジオアルバム。JEWはどうしてもBleed AmericanかClarityを代表作として選んでしまうが、こちらの作品も負けず劣らず、彼ららしいエモ過ぎる曲に溢れた名作。ジワジワと溢れ出る彼ららしいメロディラインがより深く、よりエモーショナルに進化しているのを垣間見れる。超が3つくらい付けたくなる爽やかな『Sure And Certain』は名曲。シンガロングを誘うジム・アドキンスの勇壮で伸びやかな歌声、エモ過ぎて全体的にフレッシュネスに満ちたアルバムで流石のJEWといった感じだ。


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Life Won't Wait / RANCID

パンク好きなら誰もが避けては通れないRANCID。どの作品も大好きなのだが、特に今作はスカ、レゲエパンクとして圧巻のクオリティ。The ClashのLondon Callingにも似た風味を持つ名盤で、圧倒的な多彩なサウンドを放つ。『Bloodclot』のようなストレートなパンクロックから『Hooligans』『Who Would’ve Thought』のようなスカ、ブルージーなティム・アームストロングの声が映える『Cocktails』などバリエーション豊富な引き出しの多さ。彼らの全てが詰まった名盤「…And Out Come The Wolves」もいいが、今作を聴くとRANCIDRANCIDたる所以がわかる気がする。余談だが、同じギルマンストリート出身のGreen Dayのビリー・ジョー、RANCIDのティム、2人のアームストロングが未だ現役で2020年代まで第一線で音を鳴らしてくれることが僕にとっては凄く幸せなことなのです。


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Seventh Sence / Last Alliance 

彼らの最高傑作は間違いなく今作だと個人的に思う傑作。どこか青臭い甘みがありつつも疾走感のある純度の高いメロディライン。『灯』は彼ららしい哀愁が漂うエモーショナルロックの名曲。春先の天気雨に打たれたような暖かく、ゆらっとしながらも何処となく不安感、焦燥感も感じてしまう感情の揺れを表現するのが彼ら最大の魅力で、存分に表現されてるアルバム。異質なまでのポップさという彼らのキャッチコピーがギュッと詰まった作品だ。