鹿児島県鹿児島市。一本桜温泉センターの記事でも書いたが、実は隠れた温泉県であり、県庁所在地では全国トップの温泉施設を有しているらしい。そのため市民の生活に銭湯文化が色濃く根付き、老いも若きも銭湯(鹿児島では殆どが温泉付きの銭湯のため、銭湯ではなく温泉に行くと言う人が多い)を楽しんでいる素晴らしい土地だ。そんな鹿児島市に2020年にオープンした時之栖。令和の時代を象徴するで施設になれるであろう名銭湯だ。
住所…鹿児島県鹿児島市田上6丁目1-6
電話…099-256-1126
営業時間…6:30~23時
入浴料…大人 420円
子供 150円
ホームページ…https://takoju.jp/tokinosumika/
(完全自動精算機はキャッシュレス対応で利便性高し!鹿児島の銭湯でこんなシステムは初めて見たため驚き)
時之栖は前述した通り、2020年にオープンした鹿児島で最も新しい銭湯だ。元々は田上温泉という銭湯だった場所をリニューアルしてオープンさせたのである。田上温泉時代に訪れたことはあるが、もう10年も前だからあまり記憶が定かではなく、年季が入っていた記憶だけはある(鹿児島出身の妻曰く昔ながらの温泉だったとのこと)。
どんな感じにリニューアルしたのか楽しみに入店するとまぁ綺麗なこと!会計機はクレジットや電子マネー対応で家族湯もあり。本当に銭湯か…?と思うくらいだ。キャッシュレスが進んでいる現代のニーズに確実に合わせたのが凄い。
(館内には人工芝が敷いてある休憩スペースには漫画も設置。ポイントカードまであり、何度も来店したくなる工夫も)
番台にチケットと下駄箱の鍵を渡すとロッカーの番号が書いてる札を渡され、それと同じ鍵付きロッカーに入れるシステム。暗証番号は自分で設定出来るため、セキュリティも安心。
浴場はオープン1年ということもあり綺麗だし、常にスタッフが巡回してテキパキと片付けている。本当に420円?クオリティ高すぎない?と何度も心で唱える。洗い場には一つ一つ仕切りがあり、他の人が気にならない様に工夫されているし、風呂桶、椅子とも未使用のものを利用者が自分で取り、使用したら使用済みの所に戻すシステム。確かに見ず知らずの人が使った物を使いたくないというニーズもあるだろうし、銭湯でここまでしてるのは凄い。もう一度言うが、本当に420円だよね?
温泉はナトリウム塩化泉。まったりしっとり系であり、肌感は適度なとろみを帯びたタイプ。電気風呂や露天には寝湯や1人用の檜風呂まで。温泉だけでもお釣り来るレベの高さだ。
(カレー店とのコラボ企画なども銭湯という枠を超えた感じがする。Wi-Fiまで完備されているため非常に快適)
さて、肝心のサウナは長方形で雛壇2段。サウナの壁の上部に煉瓦、下はパイン材という作りでサウナ室の香りも心地良い。合計で18名くらい入れる広々とした感じで中央部にはオリンピアのガスストーブがあり、横にはTV。室温80度とやや低めで中湿、熱圧マイルドといった感じだが、温泉と組み合わせるとこのセッティングが非常に心地良い。何というか沁み入るサウナだ。そして鹿児島にはこういうサウナが多いと個人的に思う。
水風呂は2つあり、内湯と露天に設置。内風呂の水風呂は水深1メートル。プールの様に長方形になっており、広さは湯らっくすと同じくらい。つまり銭湯にしてはかなり広いということ。常に新水が注がれオーバーフローで溢れているのも嬉しい。18〜20度ほどで柔らかくマイルドな水質が堪らない。
(左上から洗い場、内湯、右下に隅に映るのが露天の壺湯水風呂。写真だけでも綺麗で清潔感溢れるのがわかる。公式サイトより転載)
露天の水風呂は壺湯スタイルで1人用。こちらも水質、水温は内湯と同じだが、竹筒から常に水が注がれ、少しでも水量が少なくなったら鉄砲の様に大量に注がれる。一本桜温泉や中山温泉の水風呂でも思ったのだが、鹿児島の水質は神戸クアハウスの水風呂に似てると個人的に思う。つまり間違いないということだ。しっぽりとした温泉、サウナにこの水質の水風呂…良くないわけないし、全国に誇るべき銭湯が鹿児島にあるとは感動した。
サウナのセッティングだけで考えると鹿児島最強は一本桜だと思うが総合力はこちら。とにかく綺麗でクオリティの高い温泉、サウナ、水風呂を1人でも多くの方に味わって頂きたい。鹿児島サウナ旅に来たらマストな施設と言っても過言ではない素晴らしい銭湯だ。