転勤族サウナ愛好家の小規模な生活

関西出身の熊本在住サウナ愛好家。大学進学でおんせん県、就職し彩の国→かごんま→くまモン県と津々浦々と渡り歩く。二児の父らしい。日々あったことをつらつらと書き連ねていきます。

自家製ヴィヒタを作ろう!

ヴィヒタ…それは白樺の枝をまとめたフィンランド式サウナにはなくてはならない存在…ロシアやバルト三国ではヴィヒタ(ウィスクとも言うようだ)で身体を叩きマッサージするウィスキングでも活用される…

サウナが好きになり、色々調べていくと必ずヴィヒタという存在を目にするはずだ。サウナ好きならいつか自分でヴィヒタを作ってみたいという希望を抱いたりするだろう。しかし、ここで一つ問題がある。それは幅広く白樺の枝が簡単に手に入るものではないということだ。白樺は温帯〜亜寒帯地方に多くみられる植物だが、僕が住んでいる九州ではまず白樺が生えていることを目にすることがないし、北海道や長野など寒冷地に自生するイメージがある。(日本の森林に関して詳しくは下記をご覧ください。http://abe.ihatov.jp/jumoku/sinrinntai.htm)また自生していたとしても、勝手に枝葉を剪定すると犯罪行為になるし、花屋で白樺の枝を販売していることも見たことがない。そこで今回は白樺の代用として花屋で手軽に購入出来る植物を使った自家製ヴィヒタの作り方を記していきたい。非常に簡単な方法なので、多くのサウナ愛好家のみならず、サウナ施設でもこの方法を応用してヴィヒタが普及していく一助になれば幸いである。

 

今回使用するのはレモンリーフとユーカリ。何故この2つかと言うと、花屋でも容易に購入出来るからだ。実際に僕の自宅から近い花屋を5軒くらい回ったが、全てレモンリーフ、ユーカリを取り扱っていたし、スーパーでも販売している場所もある。

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f:id:DDDtenkinzoku:20200120202616j:image(レモンリーフの束。これで1000円程度)

レモンリーフは名前にレモンと付くが、実はツツジ科の植物。葉っぱの形がレモンに似ていたため、こう呼ぶようだ。葉が自然な雰囲気で使いやすいため、フラワーアレンジメントや生け花に利用されることが多い。だから、花屋でも容易に購入出来るのである。ちなみに、1本単位で売られており、僕が購入した時は100円で販売されていたため、10本まとめて購入した。これで1000円は安いと思う。何故なら白樺のヴィヒタは大体2000〜3000円ほどするから、代用品としては中々の安価であろう。f:id:DDDtenkinzoku:20200120202613j:image

まず自家製ヴィヒタの第一工程はレモンリーフを一纏めにして枝を紐でくくる。本来なら麻紐で結ぶが、ビニール紐しかなかったため代用。ここで気を付けたいことはそこまでキツく結ばないで良いということ。何故なら、乾燥するにつれて枝の水分が抜けて縮むため、また巻き直す必要が出て来るからだ。要は、一纏めにして枝が抜け落ちないくらいのテンションで結べば充分だということ。

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f:id:DDDtenkinzoku:20200120202628j:imageユーカリ。コアラの餌で有名だが、花屋でも販売されている)

2つ目の植物はユーカリ。こちらも容易に購入出来る植物であり、ドライフラワーに利用されることが多い。1本100円だったため、今回は5本購入。レモンリーフと同様に一つに纏めて縛りあげる。ちなみに、ユーカリには色々種類があるようなので、個人の好みの形状を探すのも面白いだろ。

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枝を束に出来たら第2工程。縛ったヴィヒタを吊るして乾燥させるだけだ。この時に気を付けたいのが、決して濡れない場所、風通しの良い場所で乾燥させること。水に濡れてしまうとカビが生えるリスクがあるし、風通しが良い場所だと乾燥が早まる。また色合いが良い状態にしたいなら直射日光は避ける方が良い。気にしないなら日光に当てて乾かして良いだろう。一刻も早く乾燥させたい人は浴室に乾燥機が付いていれば、乾燥機を付けて干すと良い。一昼夜すれば水分が抜けているはずだ。浴室乾燥機が無い方は除湿機+扇風機を使うと乾燥が早まる。除湿機も無い方はエアコン+扇風機を回した部屋にぶら下げるといいだろう。要は、乾燥に適した環境を作り上げてさえしまえば、あとは勝手に枝葉から水分が抜けていくのだ。なお、冷凍庫で冷凍保存をした方がフレッシュ感は保てるそうだが、家庭用の冷凍庫でヴィヒタが入るスペースはそこまでないだろうから、家庭で作るなら乾燥ヴィヒタの方が楽だろう。業務用冷凍庫などある方は是非とも冷凍保存を試して頂きたい。

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そこまで乾燥を早くする必要が無い方はベランダに干しておけば大丈夫。こまめにカビが生えてないか、乾燥度合いはどうかチェックする必要があるのが手間だが、時間をかけて作る分だけ愛着が湧くはずだ。ちなみに、ベランダでの乾燥は季節によるが大体2週間程度かかるので、手間暇かけて乾燥の具合などを愛でたい方にはオススメ。ベランダで干す際の注意点は天気予報や風通りに気を付けること。また葉っぱが重ならないようにすると早く乾燥する。完成すればどうせ巻き直すのだから、少し葉っぱを広げてまとめて乾燥させると良いだろう。

f:id:DDDtenkinzoku:20200121191621j:image(浴室乾燥機の下で一昼夜置いたレモンリーフとユーカリ

乾燥度合いは葉っぱに触れてカサカサと乾いた音がしたら完成。購入時の青々しい感じから、如何にも水分が抜けたような色合いになっていれば完成だ。完成し手に取ると枝の縮み、巻いた紐が緩くなっていることをお分かり頂けると思う。ここで1度紐を外し、麻紐などで再度結べば完成だ。ウィスキングに使う場合は紐を持ち手にすると思うので、しっかりと結び補強しておきたい。出来上がったヴィヒタは使用するまで部屋に飾っておけばインテリアにもなるし、乾燥が進み風合いの変化も楽しめる。

 

以上、簡単ではあるがざっと自家製ヴィヒタの作り方をまとめさせて頂いた。自家製ヴィヒタを使ったヴィヒタ水の効率的な抽出方法はまたの機会に記したいと思うが、ヴィヒタを作るのは非常に簡単で誰にも出来る。上述したが、様々なサウナ施設や愛好家がそれぞれ自家製のヴィヒタを楽しみ、良きサウナライフに恵まれる一助になれば、これ以上嬉しいことはない。皆様も是非自作してお気に入りのヴィヒタを見つけて欲しい。僕は今後は榊など手に入りやすい植物で試していくつもりです!